前回は精油成分がどのような方法で抽出されるのかをお話しました。
そんな前回の記事はこちら。
そこで今回は、そのアロマ精油成分をどこから抽出しているか解説していこうと思います。
単純にオレンジのアロマと言っても、オレンジを全部絞っているわけではないということを読んでみてください。
精油の抽出方法と関係
精油の抽出には、水蒸気蒸留法や圧搾法等特殊な方法が使われます。
植物の精油量は平均1〜1、5%程度。0.01〜0、02%と極僅かしか含まれない植物もあります。
植物の部位により芳香成分や精油量が違い、どの部分からどの様に抽出するのかによっても
精油の生産量(収油率)、香り、作用、価格が変わってきます。
代表的なアロマで、同じ植物から3つの部位により名前も作用も価格も変わることがあります。そんな植物はこの3つです。
オレンジ 果実から抽出
価格:安価
ネロリ オレンジの花から抽出
価格:高価(栽培に時間がかかる)
プチグレン オレンジの葉から抽出
価格:安価(他の柑橘系の葉からも抽出可能の為)
そのほかにも、バラでもこんな違いがあります。
バラの花から抽出されるのはローズオットーとローズアブソリュートです。
ローズオットーはダマスクローズの花を原料に芳香蒸留水で抽出しただけの呼び名です。
一方、ダマスクローズとケンティフォリアローズの2種類のバラから有機溶剤で抽出されたものがローズアブソリュートです。
一般にはケンティフォリアローズを原料としたアブソリュートの方が多く流通しています。
同じ原料でも、抽出方法によって、芳香成分の種類や割合が変わり、香りに違いが出てくるのです。
ケモタイプ(化学種)について
収穫年や産地によって同じお米やみかんワイン等の風味が違うことはよくありますよね!
農作物の加工品でもある精油も同じです。
精油の香りは、気温、土壌の質、日照条件等の原料植物の生育環境の影響を受け、毎年微妙に変化します。
大幅に違うものはアロマテラピー的な作用も変わってしまうため別の精油として扱われてしまいますが、植物学的には同じ種なのでケモタイプ(Chemotype:化学種)と呼ばれます。
ローズマリー、タイム、ニアウリなどにケモタイプがあります。
同じローズマリーでも産地によってカンファーの香りが強いものベルベノンの香りが強いもの、シネオールの香りが強いものがあります。その場合は学名の後に成分名を記し、タイプを区別します。
栽培か野生か収穫時期によって香りが変わる天然物である精油は、蒸留条件や原料植物の
生育環境、栽培方法、収穫時期などによって品質が左右されます。
一般にハーブは、開花直後か半開きから七部咲き位の最も精油量が多い時期に収穫し生または陰干しで乾燥させて精油を抽出します。果実が未熟か完熟かによっても香りが違います。
どの時期に収穫し、蒸留したかによって違う精油として販売される場合もあります 。
生産地の標高によっても香りが変わることがります。標高約800〜1600mの畑で栽培されることの多いラベンダーは主成分の醋酸リナリルは標高が高くなるほど増え香りが甘くなり、鎮静効果が強まります。
また、同じ標高でも畑で栽培したラベンダーの精油と野生ラベンダーを手摘みしたものでも香りに大きな違いが出ます。1600〜1800mの山岳地帯に自生する野生ラベンダーの香りの力強さは格別で畑と違って均一ではない荒れた土地に逞しく生きる姿にはほうふつとされます!
同じ品種でも香りに若干の違いが出るのにはこのような理由があるからなんですね~♪
よく、産地の違いで野菜の味が違うのもこれにあてはまります!
ブランドごとにも同じ商品なのに嗅ぎ比べてみると香りの印象が全く違います!
そんな違いを楽しめるのも精油という自然のものを扱う特徴であり、面白いところですよね♪
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
この記事は「佐々木整骨院ブログ」の記事をリライトしたものです。
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